NTTデータは2025年度中に、首都圏においてコンテナ型データセンター(DC)の提供を開始する方針を明らかにしました。東京都千代田区に拠点を置くゲットワークスと共同開発した試作機をもとに、冷却性能や熱負荷などのデータを収集・分析する実証実験を実施中です。
コンテナ型DCの強みとは
コンテナ型DCは、従来のビル型DCに比べて短期間かつ低コストでの構築が可能であり、増設や移設の柔軟性にも優れています。特に近年急増する生成AI(人工知能)需要に対応するインフラとして注目が集まっています。
NTTデータは、同社が保有・運営する首都圏のデータセンター敷地内にコンテナを設置。最新の液冷対応GPU(画像処理半導体)を搭載し、顧客に向けた高性能なGPUリソースの提供を予定しています。
柔軟な運用形態での提供
今回の取り組みでは、空調設備・電力設備・GPUサーバーなどを含めた一体型パッケージとしてサービスを展開。ニーズに応じて、サーバー設置スペースを貸し出す「コロケーション」形態での提供も視野に入れています。これにより、ユーザーは用途や負荷に応じて柔軟にGPUリソースの拡張が可能となります。
地方展開と再エネとの融合も視野に
NTTデータは、将来的には地方における再生可能エネルギー発電所との連携も検討中です。発電所に隣接する形でコンテナ型DCを設置し、地産電力を直接利用することで、送配電網への負担軽減や託送料の抑制といった経済的メリットも見込まれます。
また、NTTグループが進める次世代光通信基盤「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」との連携により、超高速・低遅延なDC間通信の実現も視野に入れられています。
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