東急不動産と自然電力(本社:福岡市中央区、社長:磯野謙氏)は、営農型太陽光発電事業の共同開発・推進を担う合弁会社「リエネ自然ファーム合同会社」(本社:東京都中央区)を4月に設立しました。両社が持つ再生可能エネルギー開発力と地域連携力を融合し、農業と共生する太陽光発電モデルの普及を目指します。
第1号プロジェクト:帯広畜産大学キャンパス内の垂直式PV
新会社の初案件として、帯広畜産大学(北海道帯広市)と北海道自然電力が共同研究で設置した「垂直式太陽光発電所」の電力販売契約を締結。大学敷地内に設置された太陽光パネルからの電力を同大に供給し、実証データを活用した事業拡大の足がかりとします。
目標は2年間で10MWの導入
「リエネ自然ファーム」では、2025〜2027年度の2年間で合計10MWの営農型太陽光発電開発を目標に掲げています。
- 開発スキーム:農地の一部を活用し、地域需要家への地産地消モデルを構築
- 技術・運営:自然電力が地域コーディネートを、東急不動産がプロジェクト開発を主導
- 事業領域:北海道を皮切りに全国の農村エリアへ展開
これにより、農業収入の安定化とクリーン電力の地域供給を両立し、持続可能な農村振興を図ります。
背景と狙い
近年、営農型太陽光(アグリソーラー)への期待が高まる中、
- 東急不動産は再エネ開発実績を多数保有し、
- 自然電力は地域との協働ノウハウに強みを持ちます。
両社はそれぞれの強みを生かし、クリーンエネルギーと農業振興を同時に実現する新たな事業モデルを追求。将来的には電力小売や蓄電、スマート農業技術の導入など多角的な展開も視野に入れています。
今後の展開
- 追加案件:地方公共団体や農業法人との連携で複数案件を検討中
- 技術連携:支援ツールとして遠隔監視・AI予測保守の導入を計画
- 資金調達:プロジェクトファイナンスや地域金融機関協調融資を活用
2025年度以降、実績を積み上げながら更なる拡大を図り、2030年頃までに50MW級のアグリソーラー・プラットフォーム構築を目指します。
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