米Appleは4月16日(現地時間)、4月22日のアースデイに先駆けて同社の環境取り組みと最新の進捗状況を公表しました。2015年比で自社およびサプライチェーンを含むグローバルの温室効果ガス(GHG)排出量を60%以上削減したと報告。2030年までに全事業をカーボンニュートラルにするという目標に向け、着実な歩みを示しています。
サプライチェーンの再エネ化とGHG回避量
Appleは2030年までに製品製造に関わる全エネルギーを100%再生可能エネルギーに移行させる計画を掲げています。
- 現在の稼働容量:グローバルサプライチェーンで17.8GWの再生可能電力を活用
- 2024年の回避実績:再エネ導入により約2,180万メートルトンのCO₂排出を回避
これらの取り組みにより、サプライヤー網全体でのクリーン電力比率が大幅に向上し、製造段階の環境負荷が劇的に低減しています。
F-GHG排出90%削減のコミットメント
半導体製造で使用されるフッ素系温室効果ガス(F-GHG)に対しても積極的に取り組み、26社の主要半導体サプライヤーが「2030年までに製造施設でのF-GHG排出を少なくとも90%削減する」とのコミットを表明しました。これにより、製品一台あたりのライフサイクルGHGがさらに低減される見通しです。
再生素材・リサイクル素材の活用状況
Apple製品の素材調達にも環境配慮を徹底。2025年目標の100%再生素材使用に向け、以下の進捗を報告しています。
- 再生希土類元素(マグネット用)と再生コバルト(バッテリー用)をそれぞれ99%使用達成
- 新「MacBook Air」では過去最高となる55%以上のリサイクル素材比率を実現
これらの実績は製品の性能や品質を維持しつつ、廃棄物最小化と資源循環の両立を目指すものです。
アースデイ特別プログラム
アースデイを記念して世界中のApple Storeおよびデジタルプラットフォームで以下のプログラムを展開します。
- Apple Storeリサイクルキャンペーン
期間中に不要なApple製品を持ち込むと、対応アクセサリーを10%オフ - Apple Watchチャレンジ
4月22日に30分以上のワークアウトを完了すると限定エコバッジを付与 - Apple Fitness+特別セッション
環境保護をテーマにしたワークアウト&瞑想コンテンツを配信 - Apple TV +/TVアプリ特集
地球環境を扱うドキュメンタリーや番組を特集セクションで紹介 - Tipsアプリ新コレクション
iPhone上でできる手軽なエコアクションをまとめた特設コレクションを公開
これらを通じて、ユーザー自身が日常生活で環境保護に参加できる機会を提供します。
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