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床暖房の電気代はいくら?電気式・ガス式・ヒートポンプ式を方式別・広さ別で徹底比較【2026年版】

電気代・節電
床暖房の電気代はいくら?電気式・ガス式・ヒートポンプ式を方式別・広さ別で徹底比較【2026年版】

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床暖房の月額光熱費は、電気式(PTCヒーター)が約4,700〜8,400円、ガス温水式が約5,500〜9,200円、ヒートポンプ式(温水循環)が約2,500〜4,500円です。同じ「床暖房」でも方式によってランニングコストは2倍以上の差があります。

床暖房で温かみのあるリビングルーム
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以下では方式別の仕組みと月額コストを一覧表で整理し、6畳・10畳・LDK20畳の広さ別シミュレーション、エアコン暖房との比較、10年間のTCO(総保有コスト)比較まで具体的な数値で解説します。どの方式が自分の家に向いているかを判断するための情報をまとめました。

床暖房3方式の仕組みと月額コストの早見表

床暖房は熱源の種類によって「電気式」「ガス温水式」「ヒートポンプ式(電気温水式)」の3タイプに大別されます。それぞれ初期費用・ランニングコスト・快適性が大きく異なります。

電力単価の計算前提:東京電力従量電灯B 第2段階 31.00円/kWh(2025年10月〜)、ガス単価 132円/m³(東京ガス一般料金 2025年10月〜)を使用しています。

使用条件:1日8時間稼働 × 30日(月240時間)。暖房期間は12月〜3月の4ヶ月を想定。

床暖房3方式の特徴と月額コスト比較(10畳・月240時間稼働)
方式 熱源 月額コスト目安 初期費用目安 特徴
電気式(PTCヒーター・電熱線) 電気(直接発熱) 約4,700〜8,400円 15万〜35万円 設置簡単。ランニングコスト高め
ガス温水式 都市ガス(温水循環) 約5,500〜9,200円 40万〜80万円 立ち上がり速い。ガス代で変動大
ヒートポンプ式(電気温水) 電気+大気熱 約2,500〜4,500円 50万〜100万円 最も省エネ。初期費用が高い

ヒートポンプ式は大気中の熱を利用するためCOP(成績係数)が2〜4程度あり、電気式の直接発熱(COP=1)と比べて同じ電力量でも2〜4倍の熱を生み出せます。その分ランニングコストが大幅に低くなります。

電気式床暖房(PTCヒーター・電熱線)の電気代

電気式床暖房のランニングコストは最も高い方式ですが、初期費用の安さと設置の手軽さが強みです。

PTCヒーターと電熱線の違い

電気式床暖房には「PTCヒーター(自己温度制御型)」と「電熱線(カーボン・ニクロム線)」の2種類があります。PTCヒーターは設定温度に達すると自動的に消費電力が下がる仕組みなので、電熱線より実際の電気代は低くなります。

電気式床暖房の広さ別・タイプ別月額電気代(月240時間稼働・31円/kWh)
広さ 定格消費電力目安 PTCヒーター月額 電熱線月額(強設定)
6畳(約10m²) 600〜800W 約2,800〜4,700円 約4,500〜6,000円
10畳(約16m²) 1,000〜1,400W 約4,700〜8,400円 約7,400〜10,400円
LDK 20畳(約33m²) 2,000〜2,800W 約9,400〜16,400円 約14,900〜20,700円

PTCヒーターは温度が安定すると実際の消費電力が定格の50〜70%程度に落ち着きます。上記の月額は定格70%換算の目安値です。LDK20畳ではヒーター枚数が増えるため、戸建てのLDK全域に設置すると月額が大幅に増加します。

ガス温水式床暖房のガス代・電気代

ガス温水式はガスでお湯を沸かし、床下のパイプに循環させて暖める方式です。立ち上がりの速さと均一な暖かさが特長ですが、ガス代の変動リスクがあります。

ガス温水式床暖房の光熱費はガス代がメインです。ポンプ電力として少量の電気代(月額100〜300円程度)も発生しますが、全体に占める割合は小さいです。

ガス温水式床暖房の広さ別・月額ガス代目安(月240時間稼働・東京ガス132円/m³)
広さ ガス消費量目安 月額ガス代目安 ポンプ電気代 月額合計
6畳(約10m²) 約30〜35m³ 約3,960〜4,620円 約100円 約4,060〜4,720円
10畳(約16m²) 約42〜50m³ 約5,544〜6,600円 約150円 約5,700〜6,750円
LDK 20畳(約33m²) 約65〜80m³ 約8,580〜10,560円 約300円 約8,880〜10,860円

ガス代はガス会社・契約種別・季節によって変動します。都市ガスからプロパン(LPG)になると単価が2〜3倍になるため、プロパンガス地域では特にランニングコストが高くなる点に注意が必要です。

ヒートポンプ式床暖房の電気代

ヒートポンプ式は3方式の中でランニングコストが最も安く、電気代はエコキュートと同様の仕組みで1kWhの電気で2〜4kWh分の熱を生み出します。初期費用が高いのが唯一のデメリットです。

ヒートポンプ式床暖房の広さ別・月額電気代(月240時間稼働・COP3想定・31円/kWh)
広さ 熱出力目安 消費電力目安(COP3) 月額電気代目安
6畳(約10m²) 約1,500W 約500W 約2,480〜3,100円
10畳(約16m²) 約2,500W 約830W 約2,480〜4,460円
LDK 20畳(約33m²) 約5,000W 約1,670W 約4,960〜8,930円

COPは外気温が低いほど下がります。真冬(外気温0℃前後)では2.0〜2.5程度になるため、上記より電気代が上振れするケースもあります。夜間電力プラン(深夜電力)を利用するとさらにコストを下げられます。

エアコン暖房との月額比較

床暖房はエアコン暖房より電気代が高くなるケースが大半ですが、快適性(足元からの均一な暖かさ)と電気代の両方を踏まえた判断が必要です。

床暖房のメリット

  • 足元から均一に暖まり体感温度が高い(設定温度を低くしても快適)
  • 空気を乾燥させない・ほこりを巻き上げない
  • エアコンと比べて温度ムラが少なく小さな子どもや高齢者に優しい
  • ヒートポンプ式は長期的にエアコンより光熱費を抑えられる場合がある

床暖房のデメリット

  • 電気式・ガス式はエアコン暖房より月額光熱費が高くなりやすい
  • 立ち上がりに30〜60分かかる(電気式・ヒートポンプ式)
  • 初期費用がエアコンより大幅に高い(特にヒートポンプ式)
  • リフォームでの後付けは工事費用が高くなる
暖房器具の月額光熱費比較(10畳・月240時間稼働)
暖房器具 熱源 月額光熱費目安 快適性
ヒートポンプ式床暖房 電気 約2,500〜4,500円 ◎ 足元から均一
エアコン暖房(10畳・実測ベース) 電気 約3,000〜5,000円 ○ 速暖・乾燥しやすい
電気式床暖房(PTCヒーター) 電気 約4,700〜8,400円 ◎ 足元から均一
ガス温水式床暖房 都市ガス 約5,500〜9,200円 ◎ 立ち上がり速い
セラミックファンヒーター(強) 電気 約8,900円〜 △ 速暖・スポット暖房

エアコン暖房の月額はダイキンの実測データをベースにした目安値です(外気温・断熱性能・使用パターンで大きく変動します)。ヒートポンプ式床暖房はエアコン暖房と同程度か若干高い程度のランニングコストで、快適性の高い足元からの暖かさを得られます。

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10年間TCO(総保有コスト)比較

床暖房は初期費用が大きいため、ランニングコストと合算した「10年間TCO(Total Cost of Ownership)」で比較することが重要です。以下は10畳・月4ヶ月稼働(12月〜3月)の想定です。

床暖房3方式の10年間TCO比較(10畳・年4ヶ月稼働・月240時間)
方式 初期費用目安 月額光熱費 年間光熱費(4ヶ月) 10年ランニングコスト 10年TCO
電気式(PTCヒーター) 20万円 約6,000円 約24,000円 約240,000円 約44万円
ガス温水式 60万円 約6,500円 約26,000円 約260,000円 約86万円
ヒートポンプ式 75万円 約3,500円 約14,000円 約140,000円 約89万円
エアコン暖房(参考) 10万円 約4,000円 約16,000円 約160,000円 約26万円

初期費用を含めた10年TCOでは、電気式床暖房が最もコストパフォーマンスに優れています。ヒートポンプ式はランニングコストの優位性が高初期費用を埋めるまでに15〜20年かかる計算になります。エアコン暖房は圧倒的にTCOが低いため、「光熱費だけで判断するならエアコン」という結論になります。床暖房特有の快適性(足元の暖かさ・乾燥しない空気)をどこまで重視するかが選択の分岐点です。

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床暖房の電気代を下げる節電術5つ

床暖房は「つけっぱなし運用」が正解です。頻繁なON/OFFより、タイマーを使った計画的な運用が電気代を下げる近道です。

床暖房の電気代を下げる5ステップ
  1. 1
    起動は早め・切るのも早め(タイマー活用)

    帰宅30〜60分前にタイマーで起動し、就寝1時間前にオフにするのが基本の節電運用です。余熱で1〜2時間は暖かさが続くため、就寝前にオフにしても快適性を損ないません。

  2. 2
    設定温度は40〜45℃を上限に(高温設定は避ける)

    設定温度を高くしても快適性はほとんど変わりませんが、消費電力は大きく上がります。40〜45℃設定を基本にし、体感で不足する場合のみ上げる運用にすると月数百円の節約になります。

  3. 3
    床の断熱性を上げる(断熱材・遮熱シート)

    床下の断熱が不十分だと熱が下方向に逃げて効率が低下します。遮熱シートを組み合わせると熱の上方向への伝達効率が高まり、消費電力を10〜20%削減できます。

  4. 4
    厚手のラグ・カーペットは置かない

    床暖房の上に厚手のラグやカーペットを敷くと熱が伝わりにくくなります。使用するなら床暖房対応の薄手タイプを選びましょう。

  5. 5
    夜間電力プランに切り替える(ヒートポンプ式の場合)

    ヒートポンプ式床暖房は夜間電力プランへの切り替えで月額を20〜30%下げられるケースがあります。東京電力「スマートライフプラン」等を活用しましょう。

床暖房の電気代に関するよくある質問

Q. 電気式とガス式、どちらが電気代(光熱費)が安いですか?

A. ランニングコストだけならほぼ同等で、都市ガス価格次第でどちらが安いかは変わります。2025年10月時点の東京ガス単価では10畳・月240時間稼働でガス式が月約5,700〜6,750円、電気式(PTCヒーター)が月約4,700〜8,400円です。電気式の幅が大きい理由はPTCヒーターか電熱線かで差があるためです。ただし初期費用はガス式が3〜4倍高いため、総コスト(TCO)では電気式の方が有利です。

Q. エアコン暖房より床暖房の電気代は高いですか?

A. 電気式・ガス式はエアコン暖房より月額が高くなるケースが多いです。ヒートポンプ式はエアコン暖房と同程度(月3,000〜5,000円前後)になります。10年間の総コストではエアコン暖房が圧倒的に安いですが、「足元が均一に暖かい」「乾燥しない」という床暖房特有の快適性をどう評価するかが選択の基準になります。

Q. 床暖房はつけっぱなしの方が電気代が安いですか?

A. 日中いる場合は「つけっぱなし」が電気代を抑えます。床暖房は床全体を温めるため、立ち上がりに大量のエネルギーを使います。1時間程度の外出でOFFにしてまた温め直すより、低め設定でつけっぱなしにする方が消費電力が少なくなります。ただし外出が4時間以上になる場合はOFFにする方が節約になります。

Q. 電気式床暖房を後付けすると工事費用はいくらですか?

A. 既設フローリングへの後付けは6畳で15万〜30万円(材料費+施工費)が目安です。フローリングの張り替えが必要なため費用が高くなります。薄型の後付け専用フィルム式ヒーターなら6畳で8万〜15万円程度に抑えられます。ヒートポンプ式は室外機の設置も必要なため新築・大規模リフォーム時に導入するのが費用効率的です。

Q. LDK20畳に床暖房を設置すると月額電気代はいくらになりますか?

A. 電気式(PTCヒーター)で月約9,400〜16,400円、ガス温水式で月約8,880〜10,860円、ヒートポンプ式で月約4,960〜8,930円が目安です。LDK20畳は一般的な住宅でも広い部類に入るため、ヒートポンプ式の省エネメリットが最も発揮されるエリアサイズです。

Q. 床暖房の電気代を節電するには何が最も効果的ですか?

A. 最も効果的な節電策は「タイマー制御による計画的なON/OFF管理」と「床の断熱性向上」です。帰宅前にタイマーで起動し就寝1時間前にオフにするだけで、24時間稼働と比べて月の電気代を30〜40%削減できます。ヒートポンプ式の場合は夜間電力プランへの切り替えも効果的で、20〜30%の追加削減が期待できます。

Q. プロパンガスの地域で床暖房を使うと電気代はどれくらい変わりますか?

A. 都市ガスの2〜3倍になります。プロパンガスの単価は地域差が大きく、平均的に400〜600円/m³程度です。東京ガス(132円/m³)と比較すると光熱費が3〜4倍になる可能性があります。プロパン地域でガス温水式床暖房を使う場合は電気式またはヒートポンプ式の方が長期的に有利です。

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カテゴリ:電気代・節電