北陸電力は、再生可能エネルギーの電源活用を一層加速させるため、石川県と富山県で新たに水力発電所の整備・更新を行い、いずれの発電所も営業運転を開始しました。同社は2030年代早期をめどに、2018年度比で再生エネ発電所出力を100万kW以上増加させる目標を掲げており、今後も水力を中心とした再エネ開発を推進していきます。
新設された鶴来古町水力発電所(石川県白山市)
石川県白山市には、2022年2月に着工した鶴来古町水力発電所を新設し、運転開始に伴う検査を終了して営業運転を開始しました。発電出力は584kWで、年間発電量は一般家庭約1,670世帯分に相当する約460万kWhです。年間でおよそ2,110トンのCO₂排出削減効果が見込まれています。
馬場島水力発電所の全面更新(富山県上市町)
富山県上市町では、既存の馬場島水力発電所の全面更新工事を完了し、老朽化した水車や発電機などの設備を刷新しました。性能確認試験の結果、更新後の発電出力は従来設備より150kW増加し、2万1,850kWとなりました。この増加分の発電量は年間約90万kWhで、CO₂排出削減効果は約420トンと見込まれています。
再生エネ比率トップクラスの電源構成
北陸電力は水力発電比率が約30%と高く、電源構成に占める再生可能エネルギー比率は全国トップクラスを誇ります。2030年代早期に再生エネ開発量を100万kW以上上積みする目標を達成するため、今回の鶴来古町と馬場島に続き、水力発電所の新設5カ所、全面更新10カ所を計画しています。これにより、地域における安定的かつクリーンな電力供給をさらに強化していきます。
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