現代モービス、EGAと低炭素アルミニウム1.5万トンの調達契約を締結

現代モービス、EGAと低炭素アルミニウム

韓国の自動車部品大手、現代モービスは2025年4月2日、アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ・グローバル・アルミニウム(EGA)と、太陽光発電を活用した低炭素アルミニウム1.5万トンの調達契約を締結したと発表しました。契約額は約620億ウォン(約62億円)で、同社が2024年に購入したアルミニウム総量6.7万トンの20%以上に相当します。

太陽光発電を活用した低炭素アルミニウムの特性

EGAが生産する低炭素アルミニウムは、従来のアルミニウム製造時に排出される温室効果ガスと比較して、約4分の1に削減されています。具体的には、通常のアルミニウム製造では1トンあたり約16.5トンのCO₂が排出されますが、EGAの製品では約4トンに抑えられています。

カーボンニュートラル達成に向けた取り組み

現代モービスは2021年12月、2045年までにスコープ3を含む温室効果ガス排出量のカーボンニュートラルを達成することを宣言しました。2030年には2019年比で30%削減、2040年には約80%削減を目指しています。今回の低炭素アルミニウム導入は、その具体的な施策の一環です。

欧州の環境規制への対応

導入された低炭素アルミニウムは、シャーシなどの主要自動車部品の製造に活用され、特に欧州連合(EU)が2026年から本格導入を予定している炭素国境調整メカニズム(CBAM)への対応を強化します。CBAMは、鉄鋼、アルミニウム、電力、肥料、セメント、水素の6品目を対象に、輸入製品の炭素排出量に基づいて課税する制度です。

EGAとの戦略的パートナーシップ構築

現代モービスは、低炭素アルミニウムの安定的かつ体系的な供給を確保するため、2025年上半期中にEGAとの戦略的パートナーシップを締結する計画です。これにより、持続可能な供給網の構築とESG経営の強化を図ります。

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