2024年、過去最大の66万kW増加──風力発電が追い風に
日本の2024年における風力発電の新規導入量は純増で約66万kWとなり、年間ベースで過去最大を記録しました(日本風力発電協会公表)【参考】。累計導入量は約584万kW(2,720基)に達し、2012年末のFIT制度開始時の約2.2倍に拡大しています。
新設と撤去の動向
- 新設施設:2024年に全国23カ所で合計約70万kW(170基)の風力タービンを導入
- 撤去施設:同年8カ所・約4万kW(50基)を運転停止・撤去
- 純増:上記差引で約66万kWのネット増加
この増加を牽引したのが、北海道石狩湾沖を皮切りに稼働した9万9,900kWの国内最大級の洋上風力発電所であり、北海道全体では陸上を含め約45万kWの増設が進みました。
主要メーカーシェア
2024年の新設風車をメーカー別シェアで見ると:
- シーメンスGamesa(ドイツ):46%
- GE Vernova(米国):34%
- Vestas(デンマーク):17%
海外製タービンが市場をリードしており、国内メーカーは追随の構図です。
発電電力量に占める比率と今後の展望
- 2023年度風力発電比率:全発電量の約0.3%(太陽光の9.8%と比較するとまだ小規模)
- 2025年度以降:複数の洋上風力プロジェクトが稼働予定で、比率は徐々に上昇見込み
政府は2030年までに**風力の電力量比率を4~7%**に拡大する目標を掲げており、今後の洋上・陸上両面での開発加速が期待されます。
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