株式会社ナガクラ特集:缶から育てる、癒しと持続可能な社会への芽

1. 暮らしに寄り添う、小さな缶の大きな役割

東京都昭島市に拠点を構える株式会社ナガクラは、缶入り栽培キットや金属雑貨の製造・販売を通じて、人々の暮らしに小さな「癒し」と「喜び」を届けている企業です。「幸せ、喜び、癒しのタネを多くの方々へお裾分けすること」を企業理念に掲げ、その言葉通り、日常にそっと寄り添う商品をつくり続けています。

2. 親会社の伝統を受け継ぐ確かなものづくり

ナガクラの設立は2000年。昭和期から続くブリキ缶メーカー「小島プレス工業株式会社」の金属雑貨部門を母体として独立しました。親会社は長年、缶の印刷から製缶までを一貫して行ってきた実績があり、その高度な技術力と誠実なものづくりの精神を受け継いで誕生したのがナガクラです。社名は、創業者である小島長蔵氏の名に由来しており、歴史と信頼のある系譜に裏付けられた企業と言えます。

3. 手軽で温かな栽培キットと、誠実なグッズ制作

同社の主力商品は、缶に植物の種と培養土を封入した「缶入り栽培キット」です。開封して水を与えるだけで植物が育ち始める手軽さが人気で、家庭での癒しアイテムとしてはもちろん、ギフトや教育現場などでも活用されています。「リトルハーブ」や「絵本栽培キット」など、年齢を問わず親しみやすいデザインと内容が魅力です。

一方で、ナガクラは金属雑貨やオリジナルグッズの製作も手がけています。缶バッジやキーホルダーなどのノベルティ商品は、小ロットから柔軟に対応可能で、企業・団体からも信頼を集めています。限られた人員ながら、丁寧な対応と製品クオリティの高さに対する評価は高く、確かな実績を積み上げています。

4. 鉄という素材に託した、環境へのまなざし

ナガクラが製品素材として「鉄」を選ぶ理由の一つが、そのリサイクル性にあります。鉄は何度でも再資源化できる素材であり、廃棄物を減らし、循環型社会の構築に貢献します。同社はこの特性を活かし、製品設計段階から「使い終えた後の資源としての未来」を見据えています。

また、製造過程でも環境負荷の低減に取り組み、持続可能な社会の実現に向けた製品づくりを推進しています。ナガクラの缶はただのパッケージではなく、SDGsの理念を体現する“再生の器”としての価値を持っています。

5. 小さな缶から、心と社会に種をまく

代表を務める間々田万里子氏は、「ものづくりを通じて人の心に寄り添う企業でありたい」と語ります。少人数の体制であっても、ひとつひとつの製品に心を込め、贈る人と受け取る人の気持ちをつなぐ“ツール”として、製品を届けています。

今後は、より多様な植物を使った栽培キットの開発や、環境意識の高い新素材の活用も視野に入れています。さらに、オンラインショップや展示会を通じた販路拡大も進めており、国内外の市場へと着実に歩みを進めています。

ぜひシェアお願いします!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする