中野製薬、国内全拠点の電力を再エネ化しScope 2排出量をゼロに

中野製薬

中野製薬株式会社は2025年5月2日、2030年までのカーボンニュートラル達成を視野に入れたサステナビリティ戦略の一環として、国内にある全4拠点――京都本社、東京支店、福岡オフィス、新草津工場――で使用する電力を2025年5月1日から100%再生可能エネルギーへ切り替えたと発表しました。これにより、購入電力に起因する間接排出(Scope 2)は実質ゼロとなり、温室効果ガス排出削減のマイルストーンを前倒しで達成しました。

再エネ化の背景とこれまでの実績

中野製薬では2024年より、主力商品のひとつである「ナカノ スタイリング タント」シリーズ11品目(「フォームオイル 2」を除く)でのカーボンフットプリント算定・開示を実施し、製品ライフサイクル全体での環境負荷可視化に取り組んできました。同時に、FIT非化石証書を活用し、研究所や開発拠点など生産系以外の事業所での電力を既に100%再エネ化していました。

全拠点切り替えのポイント

  1. 京都本社・新草津工場
    これまでは一部のみだった再エネ電力の導入を全面展開。地元電力会社が提供するグリーン電力証書を利用し、地産地消型の再エネ促進に寄与。
  2. 東京支店・福岡オフィス
    都市部オフィスでは、オフィスビルの共用部電力も含めた全電力を再エネ化。テレワーク用機器やサーバーのバックアップ電源もクリーンエネルギー対応。
  3. Scope 2算定と検証
    購電電力量を全拠点分合算し、CO₂排出係数をベースに排出量を計算。第三者機関によるレビューを経て、「実質ゼロ」との認定を取得。

再エネ化で実現する中野製薬の環境価値

  • 年間CO₂排出削減量:全拠点合計で約2,500 t‐CO₂/年の排出削減を見込む。
  • 環境コミットメント:2025年度中にグループ全体のGHG排出量を2019年度比で30%削減する中期目標の達成可能性を大きく引き上げ。
  • ステークホルダーへの説明責任:CSR報告書やESG評価機関向けレポートでの情報開示により、投資家や顧客の信頼を強化。

次なるステップ:製造工程とScope 3への対応

中野製薬は今回のScope 2実質ゼロ化を経て、製造工程で発生する直接排出(Scope 1)の低減策や、サプライチェーン全体にわたる間接排出(Scope 3)の可視化・削減へと取り組みを拡大します。具体的には、工場排熱回収、省エネ設備の刷新、サプライヤーとの共同GHG削減目標設定などを進め、2030年カーボンニュートラルへ確実に前進していきます。

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