オイルヒーターの電気代は、強(1,500W)で1時間約46.5円、1日8時間使用した場合の月額は約11,160円です(電気料金単価31円/kWh、全国家庭電器製品公正取引協議会目安値で計算)。
暖房器具の中ではエアコンより電気代が高めになりますが、輻射熱による温かさ・静音性・乾燥しにくさという独自のメリットがあります。設定を弱(600W)にするだけで月額は4,464円まで下がります。
電気料金単価は31円/kWhで統一して計算しています。
1時間・1日・1か月の電気代早見表(設定別)
オイルヒーターの消費電力は切替スイッチで500W・600W・900W・1,200W・1,500Wの段階があります。以下は1日8時間使用・30日(月額)で計算した早見表です。
| 設定 | 消費電力 | 1時間 | 1日(8時間) | 月額(30日) |
|---|---|---|---|---|
| 強 | 1,500W | 約46.5円 | 約372円 | 約11,160円 |
| 強(中間) | 1,200W | 約37.2円 | 約298円 | 約8,928円 |
| 中 | 900W | 約27.9円 | 約223円 | 約6,696円 |
| 弱(中間) | 600W | 約18.6円 | 約149円 | 約4,464円 |
| 弱(最小) | 500W | 約15.5円 | 約124円 | 約3,720円 |
サーモスタット(温度調節機能)が働く場合、設定温度に達するとヒーターが自動停止します。実際の消費電力は表の数値より低くなるため、月額は上記の40〜60%程度に抑えられるケースが多いです。
サーモスタットが設定温度を維持する際、ヒーターは断続的に動作します。実際の消費電力は定格の40〜60%に収まります(部屋の断熱性・外気温・設定温度により変動)。強(1,500W)設定でも、月額は4,500〜6,700円程度に収まるケースが多いです。
デロンギ等メーカー別の消費電力・電気代比較
デロンギ・アイリスオーヤマ・山善の主要モデルを比較しました。機種によって最大消費電力と段階数が異なります。
| メーカー | 代表モデル | 適用畳数 | 最大消費電力 | 電力段階数 | 最大時月額 |
|---|---|---|---|---|---|
| デロンギ | RHJ75V0915-GY(ベルカルド) | 10〜13畳 | 1,500W | 3段階(600W/900W/1,500W) | 約11,160円 |
| デロンギ | MDH12(マルチダイナミックヒーター) | 〜12畳 | 1,200W | 3段階(300W/700W/1,200W) | 約8,928円 |
| アイリスオーヤマ | KOH-1200K | 6〜8畳 | 1,200W | 3段階(400W/700W/1,200W) | 約8,928円 |
| 山善 | DOHS-B1210 | 6〜8畳 | 1,000W | 2段階(600W/1,000W) | 約7,440円 |
デロンギのマルチダイナミックヒーター(MDH12)はオイルヒーターと異なり、金属パネルに熱を通す方式ですが、消費電力の考え方は同様です。デロンギ公式は1,200Wモデルの「5時間/日使用時」の月額を4,860円と公表しており、1時間あたり約32.4円の計算になります。
エアコン・電気ストーブ・こたつとの暖房コスト比較
オイルヒーターの電気代をほかの暖房器具と比較します。1日8時間×30日の月額で試算しています。
| 暖房器具 | 消費電力目安 | 1時間あたり | 月額目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| エアコン(暖房) | 500〜700W(6畳用) | 約15.5〜21.7円 | 約3,720〜5,208円 | 最もコスパ高・即暖 |
| オイルヒーター(中900W) | 900W | 約27.9円 | 約6,696円 | 輻射熱・静音・乾燥しにくい |
| オイルヒーター(強1,500W) | 1,500W | 約46.5円 | 約11,160円 | 輻射熱・静音・乾燥しにくい |
| 電気ストーブ(シーズヒーター) | 600〜1,000W | 約18.6〜31円 | 約4,464〜7,440円 | 即暖・スポット暖房向き |
| セラミックファンヒーター | 600〜1,200W | 約18.6〜37.2円 | 約4,464〜8,928円 | 即暖・温風・乾燥しやすい |
| こたつ(600W) | 50〜600W(使用時平均150W程度) | 約1.6〜4.7円 | 約386〜1,116円 | 局所暖房・省エネ |
エアコン暖房は消費電力が600W前後でも、ヒートポンプの仕組みにより実際の暖房能力は1,800〜2,100W相当になります。そのため電気代あたりの暖房効率(COP)はエアコンが圧倒的に高く、オイルヒーターと比べると月額で4,000〜7,000円の差が生じます。
あわせて読みたい
エアコンつけっぱなしの電気代は?畳数別シミュレーションと節約術【2026年版】
オイルヒーターの特性:コスト以外のメリット・デメリット
電気代が高めでも選ばれる理由と、使う前に知っておくべき弱点を整理します。
- 輻射熱で体の芯まで温まる:空気を動かさず、床や壁・人体を直接温める輻射熱方式。エアコンの温風と異なり、頭だけ暑くて足が冷える「頭熱足寒」になりにくい。
- 運転音がほぼゼロ:ファンを使わないため、寝室・書斎・赤ちゃんのいる部屋に向く。
- 乾燥しにくい:空気を加熱するのではなく輻射熱で温めるため、湿度低下が最小限。加湿器なしで過ごせるケースが多い。
- 安全性が高い:表面温度が60〜80℃程度で電気ストーブより低く、触れても大きなやけどになりにくい。転倒時に自動停止する安全装置が標準搭載。
- 燃焼がないため空気が汚れない:石油ファンヒーターのように一酸化炭素が出ず、換気が不要。
- 電気代が高い:エアコンの2〜3倍の月額になることが多い。6畳以上の部屋では特にコスト差が大きくなる。
- 部屋が暖まるまで時間がかかる:オイルを温めてから輻射熱を発するため、スイッチを入れてから体感できるまで20〜40分かかる。
- 重くて移動が手間:オイルが充填されているため7〜10kg程度ある機種が多く、頻繁な部屋移動には向かない。
- 広い部屋には不向き:10〜13畳が上限で、20畳超のリビングでは主暖房として使いにくい。
電気代を抑えるオイルヒーターの使い方
オイルヒーターの電気代を最小限に抑えるには、4つのアプローチが有効です。
サーモスタットを適切な温度に設定する
サーモスタットを低め(18〜20℃)に設定すると、目標温度に達した時点でヒーターが自動停止します。強(1,500W)設定でも、サーモスタットが効いている時間は消費電力ゼロになるため、月額を定格の40〜60%に抑えられます。設定温度を2℃下げるだけで消費電力を約10%削減できます。
タイマーで就寝前・起床前に制御する
就寝中は体が布団で保温されるため暖房不要なケースが多いです。就寝の1時間前にオフタイマー、起床の1時間前にオンタイマーを設定する使い方が電気代の節約になります。1日8時間の使用を6時間に短縮するだけで月額が25%下がります。
断熱で熱を逃がさない
窓や床からの冷気を遮断すると、オイルヒーターが稼働する時間が短縮されます。断熱カーテン・窓の隙間テープ・ラグ(床断熱)の組み合わせで体感温度が2〜3℃上がり、同じ暖かさをより低い設定で実現できます。
小さい部屋で使う
オイルヒーターは6畳以下の小さな部屋での使用が最も効率的です。断熱性の高い寝室・書斎・子ども部屋に限定して使い、リビングなど広い空間はエアコンと使い分けるアプローチが電気代を抑えながらオイルヒーターの快適さを活かす方法です。
あわせて読みたい
新聞紙で断熱効果?古紙活用による暖房費節約の裏ワザ
よくある質問
Q1. オイルヒーターは電気代が高すぎますか?
エアコンと比べると2〜3倍の電気代になります。ただし、サーモスタットを適切に設定すると実際の消費電力は定格の40〜60%程度に収まります。「1,500Wの強設定で24時間つけっぱなし」という最悪ケースではなく、弱〜中設定+サーモスタット活用で月額4,000〜6,000円台に収めることが可能です。
Q2. デロンギのオイルヒーターは何ワットですか?
デロンギの主力ラインナップはモデルによって異なります。ベルカルド(RHJ75V0915-GY)は最大1,500W(3段階:600W/900W/1,500W)、マルチダイナミックヒーター(MDH12)は最大1,200W(3段階:300W/700W/1,200W)です。6〜8畳用の小型モデルは最大900Wから始まります。
Q3. 1か月つけっぱなしにするとどのくらいかかりますか?
強(1,500W)設定で24時間つけっぱなしの場合、月額は1,500W × 24h × 30日 × 31円/kWh ÷ 1,000 = 約33,480円になります。現実的な使用では弱〜中設定+サーモスタットが効くため、8〜12時間使用・サーモスタット作動込みで月額5,000〜8,000円が目安です。
Q4. エコモードにすると電気代はどのくらい変わりますか?
デロンギのエコモードは内蔵センサーが室温を検知し、設定温度に応じてワット数を自動調節します。デロンギ公式データによると、通常モードと比較して消費電力を約20%削減できます(デロンギ公式データ)。中(900W)の月額6,696円がエコモード活用で約5,350〜5,550円程度になる計算です。
Q5. オイルヒーターはエアコンの代わりに使えますか?
6〜8畳以下の部屋での主暖房として十分機能しますが、電気代はエアコンの2〜3倍になります。エアコンが設置できない部屋(賃貸でエアコン穴なし・コンセント容量不足等)や、静音性・乾燥対策を優先する場面では合理的な選択です。広いリビングではエアコン、寝室や書斎ではオイルヒーターという使い分けが電気代を抑えながら快適さを得る定番の方法です。
Q6. 消費電力が同じでも部屋の広さで電気代は変わりますか?
直接の消費電力は変わりませんが、広い部屋では設定温度に達するまでの時間が長くなり、ヒーターが常時稼働する時間が増えます。サーモスタットが働く頻度が下がるため、実質的な消費電力量が増加します。適用畳数内の部屋で使うほど、サーモスタットの恩恵を受けやすくなります。
Q7. オイルが漏れたりなくなったりしませんか?
オイルヒーターは内部のオイルが密閉された構造で、消耗・補充は不要です。正常な使用状況ではオイルが減ることも漏れることもありません。メンテナンスは外側の掃除だけで、ランニングコストは電気代のみです。
電気代を抑えてオイルヒーターを使う3ステップ
-
部屋の断熱を強化してから電源を入れる
断熱カーテン・窓の隙間テープ・ドア下の隙間ふさぎを確認します。冷気の侵入を減らすとオイルヒーターが目標温度に達する時間が短縮され、サーモスタットが早く働くようになります。断熱強化だけで同じ暖かさを20〜30%少ない電力で実現できるケースがあります。
-
サーモスタットを18〜20℃に設定する
電力切替は「中(900W)」または「弱(600W)」にし、サーモスタットで温度を制御します。強(1,500W)設定は部屋が極端に冷えた起動時のみに限定し、室温が上がったら中〜弱に切り替えるのが基本です。目標温度を1℃下げるごとに電気代が約5%削減できます。
-
タイマーで使用時間を管理する
就寝の30〜60分前にオフタイマー、起床の60分前にオンタイマーを設定します。8時間使用を6時間に短縮するだけで月額が約25%下がります。在宅勤務の昼休みや外出時は必ず停止することも意識してください。
暖房器具の電気代をさらに削減したい場合は、電力プランの見直しも検討する価値があります。オイルヒーターのような「冬季に集中して高消費電力の機器を使う」家庭には、冬季の単価が安い時間帯を活用できるプランが合うケースがあります。
