神戸市北区の波力発電ベンチャー、イエローダック(代表取締役社長:中山繁生)は、2024年12月12~14日の3日間、富山県射水市伏木富山港新湊地区の港湾施設内に独自開発の波力発電装置を設置し、安定的な発電を実証しました。天候や日照時間に影響を受けず発電可能なため、潮汐発電や風力・太陽光を補完する再生可能エネルギー電源としての実用性が高まっています。
実証概要と成果
- 実施場所:富山県射水市伏木富山港新湊地区(富山県土木部港湾課・富山新港管理局の許可取得済)
- 期間:2024年12月12日~14日
- 評価項目:発電量、稼働時間、出力安定性
実験では、沖合からの波動エネルギーを連続的に電力に変換し、悪天候や夜間でも平均〇〇kWh/日(公表値は非公開)を発電。従来の太陽光発電が出力を落とす状況下でも持続的な電源供給を確認しました。
波力発電システムの特長
- 全天候型発電:波の運動を利用するため、雨天・曇天や夜間でも一定の出力を維持
- モジュール設計:海水や浮遊物による腐食・摩耗に耐えるステンレス製フレームと高耐久発電素子
- メンテナンス性:港内での陸上点検が可能な浮体構造を採用
これにより、洋上風力や太陽光と組み合わせたハイブリッド型再エネ基地への応用が期待されます。
次のステップと社会実装
イエローダックは、今回の港湾実証で得られたデータを基に、以下の開発フェーズへ移行します。
- 出力・効率向上
浮体型波力発電装置の最適形状設計と、発電素子の高効率化技術を統合 - 沖合実装実験
洋上での長期連続稼働試験を計画し、波浪環境下での耐久性・安全性を検証 - 多地点ハイブリッド化
風力・太陽光との組み合わせ制御システムを開発し、安定した電力供給ネットワークを構築
これらの取り組みを通じて、2030年頃には商用波力発電プラントとしての稼働を目指します。
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