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【2026年最新】再エネ100%電力会社の一覧比較|実質と物理の違いで選ぶ

執筆: Japan Energy Times 編集部
再生可能エネルギー
【2026年最新】再エネ100%電力会社の一覧比較|実質と物理の違いで選ぶ

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「再エネ100%」をうたう電力プランでも、コンセントに届く電気そのものが再エネとは限りません。日本の電力は全社が同じ送配電網を通るため、物理的にどの発電所の電気が届くかは選べないのが実態です。

再エネ100%を実現する方法は、大きく「物理的に再エネ電源から調達する」「非化石証書で環境価値を付ける」の2系統に分かれます。環境省は、再エネ100%の電力調達を「自家消費」「再エネ電力メニューの購入」「再エネ電力証書の購入」の3つで達成できると整理しています(環境省「再エネ100%電力調達要件について」)。

同じ「再エネ100%」でも根拠はプランごとに違います。主要15プランを「物理/実質/トラッキング付き」の3類型で分類し、対応エリア・料金体系・RE100対応の可否まで独自の比較表で整理しました。世帯別の年間CO2削減量も試算したので、自分の目的に合う1社を選ぶ判断材料にしてください。

再エネ100%電力プランの3類型|実質と物理の違い【2026年版】

再エネ100%電力プランを物理・実質・トラッキング付きの3類型に分類して違いを解説するセクションのイメージ

再エネ100%プランは、環境価値の根拠によって「物理的再エネ100%」「実質再エネ100%」「トラッキング付き非化石証書型」の3つに分かれます。多くの比較サイトは「実質」と「物理」の2つでしか説明しませんが、証書の追跡可否まで見ると選ぶべきプランが変わります。

前提として、電気そのものはどの契約でも同じ送配電網を流れます。再エネかどうかを区別しているのは、再エネ発電所が生む「環境価値(非化石価値)」を証書の形で電気に紐づける仕組みです。ここを理解すると、3類型の違いがはっきりします。

物理的再エネ100%(非FIT電源由来)

物理的再エネ100%は、電力会社が実際に再エネ発電所と契約し、その電力量に見合う電気を調達するタイプです。東京電力エナジーパートナーの「アクアエナジー100」は水力発電由来、自然電力の「SE100」は太陽光・風力の開発事業者が供給する電気で構成されます。電源の裏付けが明確で、CO2排出係数(調整後)はゼロになります。

実質再エネ100%(非化石証書型)

実質再エネ100%は、通常の電気に「再エネ指定の非化石証書」を付けて環境価値を100%にするタイプです。東京ガスの「さすてな電気」やソフトバンクでんきの「自然でんき」がこの方式で、提供エリアが広く料金も抑えやすいのが特徴です。証書で担保するため、物理的な電源は再エネ以外も混ざります。

トラッキング付き非化石証書型

トラッキング付きは、実質100%のうち「どの発電所の環境価値か」まで追跡できるタイプです。みんな電力の「プレミアム100」やサニックスでんきの「プラスゼロ」は、発電所の所在地や種類を特定できます。RE100(事業の使用電力を100%再エネにする国際的枠組み)の報告で証書の由来を求められる場合に有利です。

類型環境価値の根拠発電所の特定料金の傾向向いている人
物理的再エネ100%非FIT再エネ電源+非化石証書電源種別まで明確やや高め電源の裏付けを重視する人
実質再エネ100%再エネ指定の非化石証書特定しない標準〜安めコストを抑えて環境貢献したい人
トラッキング付きトラッキング付非化石証書発電所所在地まで特定可やや高めRE100報告で由来証明が要る人
非化石証書とは

非化石証書は、CO2を出さない電源(再エネ・原子力)が生んだ「環境価値」を証書として切り出したものです。FIT電気の環境価値を扱う「FIT非化石証書」と、卒FIT・非FIT電源の「非FIT非化石証書」があり、再エネ指定のものを使うと再エネ由来を名乗れます。証書は物理的な電気とは別ルートで取引されるため、実質100%プランでも実際の電気は既存の送配電網から届きます。

再エネ100%電力会社の一覧比較表|主要15プランを徹底比較

主要15プランを、再エネの根拠タイプ・対応エリア・基本料金の有無・RE100対応で横断比較しました。料金は燃料費や時期で変動するため、ここでは各社の「構造の違い」を見極める軸で整理しています。実額は契約前に必ず各社公式で確認してください。

電力会社プラン名根拠タイプ主な対応エリア基本料金RE100対応
東京ガスさすてな電気実質東京電力管内あり
オクトパスエナジーグリーンオクトパス実質沖縄除く全国あり
ソフトバンクでんき自然でんき実質広域0円
東京電力EPアクアエナジー100物理(水力)東京電力管内あり
自然電力自然電力のでんき SE100物理沖縄除く全国あり
みんな電力プレミアム100トラッキング付き東北〜関西ほかあり
グリーナでんきGREENa RE100物理/実質東北〜関西あり
コスモでんきコスモでんきグリーン実質広域あり
CDエナジーCDグリーンでんき実質東京電力管内あり
しろくま電力しろくまプラン実質広域あり
サニックスでんきプラスゼロトラッキング付き広域あり
ハチドリ電力ベーシックプラン実質広域0円
ドコモでんきドコモでんき Green実質大手エリアあり
四国電力再エネプラン メニューA物理+証書四国電力管内あり
中部電力ミライズCO2フリーメニュー実質中部電力管内あり
目的別のベストチョイス

コスト重視で環境に貢献したいなら、基本料金0円のソフトバンク「自然でんき」やハチドリ電力が候補です。電源の裏付けを重視するなら水力由来の東京電力「アクアエナジー100」や自然電力「SE100」、RE100の報告で由来証明が必要な事業者はトラッキング付きのみんな電力「プレミアム100」が有力です。

対応エリアはプランごとに違います。全国から選びたい場合はオクトパスエナジーや自然電力のように「沖縄を除く全国」対応のプランが軸になります。エリアごとの大手電力の単価水準は電気代が安い電力会社の地域別比較で整理しているので、地域相場を押さえてから再エネプランを重ねると総額がぶれません。

世帯別の年間CO2削減量シミュレーション【独自試算】

再エネ100%プランに切り替えると、家庭の電気由来CO2排出は実質ゼロになります。契約中の電力会社の基礎排出係数を0.45kg-CO2/kWhと仮定し、世帯別の年間使用量から削減量を独自に試算しました。使用量の目安は戸建・集合の世帯別平均値を用いています。

再エネ100%への切替で減るCO2(年間・独自試算) 基礎排出係数0.45kg-CO2/kWhと仮定して算出 一人暮らし 約1.0トン 4人世帯 約2.3トン オール電化4人 約3.0トン ※年間使用量: 一人暮らし2,232kWh/4人世帯5,200kWh/オール電化6,600kWh で試算
世帯別の年間CO2削減量(基礎排出係数0.45kg-CO2/kWh・独自試算)
世帯年間使用量の目安年間CO2排出(切替前)切替後削減量
一人暮らし(集合)約2,232kWh約1,004kg実質0kg約1.0トン
一人暮らし(戸建)約2,628kWh約1,183kg実質0kg約1.2トン
4人世帯(ガス併用)約5,200kWh約2,340kg実質0kg約2.3トン
オール電化4人約6,600kWh約2,970kg実質0kg約3.0トン
試算の前提

年間使用量は戸建・集合の世帯別平均値(一人暮らし集合2,232kWh、4人世帯ガス併用5,200kWh、オール電化4人6,600kWh)を採用しました。基礎排出係数は大手電力の2024年度実績(0.396〜0.669kg-CO2/kWh)の中位として0.45kg-CO2/kWhを仮定しています。実際の削減量は契約先の排出係数で変わります。

約2.3トン 4人世帯・切替前のCO2
実質0トン 再エネ100%へ切替後

大手電力会社のCO2排出係数を実測比較(2024年度実績)

再エネ100%プランを選ぶ効果は、いま契約している電気のCO2排出係数が高いほど大きくなります。環境省が2026年1月に公表した2024年度実績では、大手電力の基礎排出係数は0.396〜0.669kg-CO2/kWhに分布しています(環境省 電気事業者別排出係数一覧)。

電力会社基礎排出係数(2024年度)再エネ100%メニュー選択時
関西電力0.396kg-CO2/kWh調整後 0.000
東北電力0.400kg-CO2/kWh調整後 0.000
中国電力0.472kg-CO2/kWh調整後 0.000
北海道電力0.518kg-CO2/kWh調整後 0.000
沖縄電力0.669kg-CO2/kWh—(再エネ100%メニューは要確認)

排出係数には「基礎排出係数」と「調整後排出係数」の2種類があります。基礎排出係数は実際の電源構成の値、調整後排出係数は非化石証書などの環境価値を反映した値です。再エネ100%メニューを契約すると、調整後排出係数は0.000になります。企業の温室効果ガス報告で使うのは調整後排出係数です。

火力依存度が高い沖縄・北海道ほど、いまの電気のCO2が重い分だけ切替の削減効果が大きくなります。排出係数の上昇は再エネ賦課金の負担とも背中合わせで進んできました。制度の背景は再エネ賦課金の仕組み、脱炭素政策の全体像はGX推進法の解説で確認できます。

再エネ100%プランが向いている人・向いていない人

再エネ100%プランは、環境価値を求める人には最適ですが、電気代の安さだけを追う人には向きません。目的で選び分けるのが失敗しないコツです。

向いている人

  • 家庭のCO2排出を減らして脱炭素に貢献したいと考えている人。
  • 個人事業主・小規模事業者で、RE100やRE Actionの報告に再エネ由来の証明が必要な人。
  • 基本料金0円プランを選び、環境貢献とコストを両立させたい単身世帯。
  • 電源の裏付け(水力・太陽光など)まで明確にしたい人。

向いていない人

  • とにかく毎月の電気代を最優先で下げたい人(証書分の上乗せがある場合があります)。
  • 市場連動型プランの請求変動を避けたい人(一部の再エネプランは市場連動型です)。
  • オール電化の深夜割引を使っており、再エネプランに変えると夜間単価が上がる人。
メリット
  • 家庭の電気由来CO2を実質ゼロにできる
  • 基本料金0円プランならコストも抑えられる
  • RE100・RE Actionの報告に使える証書を得られる
  • 電源構成やトラッキングで透明性を確認できる
デメリット
  • 証書コスト分だけ通常プランより高くなる場合がある
  • 実質100%は物理的な電源が再エネとは限らない
  • 市場連動型プランは請求額が読みにくい
  • 対応エリアが限られるプランがある

再エネ100%プランの契約前に確認すべき注意点

再エネ100%プランは「再エネ根拠」と「料金構造」の2点を確認してから決めます。表示だけで選ぶと、期待した環境価値やコストにならないことがあります。

  • 再エネ100%の根拠が「物理」か「実質(証書)」か「トラッキング付き」かを公式で確認します。
  • 料金が固定単価型か市場連動型かを確認します。市場連動型は高騰時に請求が跳ねます。
  • 証書分の上乗せ料金があるか、通常プランとの差額を比べます。
  • 解約違約金・契約期間の縛りがあるかを申込前に確認します。
  • RE100報告に使う場合は、トラッキング付き証書に対応しているかを確認します。
市場連動型プランの請求変動に注意

再エネプランの一部は、卸電力市場の価格に連動する市場連動型です。平常時は割安でも、市場が高騰すると請求額が大きく膨らむリスクがあります。過去には市場高騰で請求が通常月の数倍になった事例もあります。仕組みと回避策は市場連動型プランのリスク解説で確認してください。

よくある質問(再エネ100%電力会社の比較Q&A)

実質再エネ100%と物理的再エネ100%はどちらが良いですか?

目的で選びます。CO2排出を実質ゼロにする効果は、どちらの類型でも調整後排出係数0.000で同じです。電源の裏付けを重視するなら物理型、コストを抑えたいなら実質型、RE100報告で由来証明が要るならトラッキング付きが適しています。

再エネ100%プランは電気代が高くなりますか?

プランによります。証書コストの上乗せがある一方、ソフトバンク「自然でんき」やハチドリ電力のように基本料金0円で通常プラン並みに抑えられるものもあります。通常プランとの差額を年間総額で比べるのが確実です。

切り替えても停電しやすくなりませんか?

なりません。電気は全社が同じ送配電網を通るため、契約先を変えても電気の品質や停電のしやすさは変わりません。変わるのは料金プランと環境価値の扱いだけです。

本当に再エネ由来か、どう確認すればいいですか?

各社が公表する電源構成と非化石証書の使用状況で確認します。トラッキング付き証書を使うプランなら、発電所の所在地や電源種別まで特定できます。「実質100%」の表示だけでなく、根拠となる証書の種類を公式ページで確かめてください。

個人事業主がRE100に対応するにはどのプランが必要ですか?

トラッキング付き非化石証書に対応したプランが基本です。みんな電力「プレミアム100」やサニックスでんき「プラスゼロ」のように、発電所を特定できるプランなら報告時の由来証明に使えます。中小事業者はRE100の関連枠組みであるRE Actionも選択肢になります。

再エネ賦課金は再エネ100%プランでもかかりますか?

かかります。再生可能エネルギー発電促進賦課金は全国一律で、契約先やプランに関わらず全ての電気利用者が負担します。2026年度は4.18円/kWhです。再エネ100%プランを選んでも、この賦課金は請求に含まれます。

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自分に合う再エネ100%プランの選び方【3ステップ】

最後に、目的に合う再エネ100%プランを見つける行動を3ステップに整理します。この順番で進めれば、根拠の取り違えと料金の失敗を同時に防げます。

再エネ100%プランを選ぶ3ステップ
  1. 目的を決める(環境貢献かRE100報告か)

    家庭の脱炭素が目的なら実質型でも十分です。事業でRE100報告に使うなら、トラッキング付き証書に対応したプランに絞ります。

  2. 対応エリアと料金構造を確認する

    自分の地域で契約できるプランを洗い出し、固定単価型か市場連動型か、証書分の上乗せがあるかを比べます。基本料金0円プランは単身世帯に有利です。

  3. 再エネ根拠を公式で確かめて申し込む

    電源構成と非化石証書の種類を各社公式で確認し、解約条件までチェックしてから申し込みます。検針票を用意すればWebで完結します。

乗り換えの具体的な手続きは電力会社の乗り換え手順とデメリットで解説しています。再エネ100%の調達要件や証書制度の一次情報は環境省の公式ページで確認できます。目的に合う根拠タイプを選べば、コストを抑えながら家庭や事業のCO2を実質ゼロにできます。

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この記事の執筆: Japan Energy Times 編集部
電気代・再生可能エネルギー・省エネの一次情報(公式統計・料金表・制度資料)を確認して記事を制作しています。
カテゴリ:再生可能エネルギー