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浮体式洋上風力は台風に耐える?日本の海域適用可能性

更新: 2026/10/07執筆: Japan Energy Times 編集部
風力発電
浮体式洋上風力は台風に耐える?日本の海域適用可能性

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国内初の浮体式洋上ウィンドファームが2026年に稼働した

メリット

  • 水深100〜300m以上でも設置可能で、着床式では開発できない日本EEZ(世界第6位)の大部分を活用できる
  • 2026年1月に五島市沖の商用プロジェクト(全8基・16.8MW)が稼働し、複数基の浮体式洋上ウィンドファームとして国内初となった
  • 強風時は発電を止め、羽根を風と平行にして風荷重を減らす(フェザリング)。風車の規格には台風向けのクラスT(基準風速57m/s)がある
  • セミサブ型は喫水15〜25mと浅く、港湾での組み立てと曳航が容易で施工コスト面で優位

デメリット・課題

  • 国の2040年の試算(参考値)で、浮体式の発電コストは21.6〜21.7円/kWh。着床式(13.5〜14.3円)の約1.5倍にあたる
  • 係留索や浮体の動揺への対応が要る。国の2040年の試算の前提では、運転維持費は1.81万円/kW/年で着床式(1.17〜1.32万円)より高い
  • スパー型は港湾での組み立てが困難で、浅い港で建設・整備する際にコスト増と作業制約が生じる
  • 日本の周辺は岸から離れるとすぐ深くなる。五島の設置海域も水深約130〜140mで、係留・アンカーの設計と施工の難しさが増す

2026年1月、長崎県五島市沖で国内初の浮体式洋上ウィンドファームが商用運転を開始しました。戸田建設が中心となって開発した2.1MWの浮体式風車8基で、2013年から続いた実証試験を経て本格的な商用フェーズに移行しました。日本の排他的経済水域(EEZ)は世界第6位の広さを持ち、その大部分が水深50m以上の深海域です。着床式では開発できないこの広大な海域を、浮体式洋上風力が切り拓く。

浮体式洋上風力の台風対策:3つのポイント
  • 国内初の浮体式洋上ウィンドファームが2026年に長崎県五島沖で稼働。五島は1基2.1MW。欧州では2030年までに15MW超〜20MW級への大型化が予測されている
  • 浮体はスパー型・セミサブ型・TLP型などがある。五島はハイブリッドスパー型を採用した
  • 強風時は発電を止めてフェザリング(羽根を風に平行)する。風車の規格には台風向けのクラスT(基準風速57m/s)がある。五島の小規模試験機は2012年に大型の台風2度を被害なく通過した(戸田建設)

五島市沖プロジェクトの概要(2026年1月5日商用運転開始)

五島洋上ウィンドファームは2026年1月5日に商用運転を開始しました(五島フローティングウィンドファーム合同会社・戸田建設ほかの発表)。全8基、各2.1MW、合計16.8MWの規模です。風車を含む全長は176.1m、ローター径は80mで、鋼材とコンクリートを組み合わせたハイブリッドスパー型浮体を採用しています。設置海域の水深は約130〜140mで(住友電工、2026年1月)、着床式では経済的に成立しない深さです。戸田建設は世界で初めてハイブリッドスパー型浮体の実用化に成功しました。環境省の「浮体式洋上風力発電実証事業」(2010年開始)から参画しており、10年以上の実証データを蓄積してきました。

なぜ浮体式が日本に必要なのか

日本の周辺海域は急峻な海底地形が特徴です。沿岸から数km離れるだけで水深が50mを超える海域が多く、欧州のように浅い大陸棚が広がる地形とは根本的に異なります。着床式洋上風力は水深50m程度が経済的な限界とされ、日本のEEZの大部分をカバーできません。浮体式は水深100〜300m以上でも設置可能なため、日本の海域特性に適合する唯一の大規模洋上風力技術です。政府は2040年までに15GW以上の浮体式の案件を形成する目標を掲げています(洋上風力産業ビジョン第2次・2025年8月)。

浮体式洋上風力の3つの構造タイプ

浮体式洋上風力の構造は大きく3タイプに分類されます。スパー型、セミサブマーシブル型、TLP型(テンション・レグ・プラットフォーム)です。それぞれに特徴があり、設置海域の条件に応じて最適な型式が選定されます。

スパー型とハイブリッドスパー型

スパー型は細長い円筒形の浮体を海中に深く沈め、重心を低くすることで安定性を確保する構造です。喫水(海面下の深さ)は60〜100mに達します。ノルウェーのEquinor社が開発したHywind Scotland(30MW、2017年稼働)がスパー型の代表例です。構造がシンプルで製造コストが比較的低い一方、浅い港での組み立てが困難という欠点があります。

五島市沖の戸田建設プロジェクトが採用したハイブリッドスパー型は、鋼製のトップ部分とコンクリート製のボトム部分を組み合わせた独自構造です。浮体の上部に鋼、下部にコンクリートを使います。戸田建設が設計から施工まで行い、世界で初めて実用化しました(五島フローティングウィンドファーム合同会社ほかの発表、2026年1月)。

セミサブマーシブル型

セミサブマーシブル型は3〜4本のコラム(柱状構造)を水平のポンツーン(浮力体)で連結した構造です。喫水が15〜25mと浅く、港湾での組み立てと曳航が容易なため、施工コストの面で有利です。Principle Power社のWindFloat(ポルトガル、25MW)が代表例です。北九州市沖のNEDOの実証機(2019年に実証運転を開始)は、セミサブマーシブル型とは別のバージ型でした。

TLP型(テンション・レグ・プラットフォーム)

TLP型は浮体を海底からテンドン(緊張係留索)で引っ張り、浮力と張力のバランスで安定させる構造です。動揺が極めて小さく、発電効率が高いのが特徴です。水深50〜200mの範囲に適合します。フランスのProvence Grand Large(25MW、3基)は、SBM OffshoreとIFP Energies Nouvellesが開発したTLP型の浮体を使い、2025年6月に全面的に運転を始めました。浮体式風車へのTLPの適用は世界初です(EDF発表)。海底アンカーの設置精度が高く要求されるため、施工の難易度が他の2タイプより高いです。

3タイプの比較と選定基準

スパー型は水深100m以上の深海域に適し、構造コストが低い反面、喫水が深いため組み立て港湾の制約があります。セミサブマーシブル型は喫水が浅く施工の自由度が高いですが、鋼材使用量が多くコストが上がりやすい傾向があります。TLP型は動揺が小さく発電効率に優れますが、施工難度が最も高いです。国内では、五島がハイブリッドスパー型、北九州市沖の実証機がバージ型を採用しており、海域の水深と港湾の条件に合わせて型式が選ばれています。

浮体式洋上風力3タイプの特性比較
項目スパー型セミサブ型TLP型
適水深100m以上50〜200m50〜200m
喫水60〜100m15〜25m20〜40m
動揺小中極小
施工難度中低高
台風耐性高(重心低)中〜高高(緊張係留)
採用例五島市沖(ハイブリッドスパー型)WindFloat Atlantic(ポルトガル)Provence Grand Large(フランス)

各社の発表をもとに編集部が整理。適水深・喫水は目安

台風耐性は浮体式の生命線だ

日本の海域で浮体式洋上風力を運用するには、台風への耐性が不可欠です。台風の最大瞬間風速は70m/sを超えることがあり、波高も10m以上に達します。浮体式風車はこれらの極端な気象条件を生き延びる設計でなければ、事業として成立しません。

風車の設計基準はクラスI(50m/s)と台風向けのクラスT(57m/s)

風車の設計は、設置場所の風に応じた「風車クラス」で決まります。JIS C 1400-1(2017年)では、クラスIの基準風速(50年に1回程度の強風の10分間平均)が50m/sで、最大瞬間風速(3秒平均)に直すとその1.4倍の70m/sです。日本の提案で、台風やサイクロンが来る地域向けのクラスT(基準風速57m/s、最大瞬間風速に直すと約80m/s)が加わりました。浮体式では、風に加えて波と係留の荷重も組み合わせて設計し、認証機関がサイトごとの条件で審査します。

係留システムの台風対策

浮体の係留システムは台風時に大きな荷重を受けます。カテナリー係留(チェーンの自重で弧を描く方式)が代表的で、浮体を海底のアンカーにつなぎ、台風時にも浮体の移動を一定の範囲に抑えます。送電ケーブルも浮体の動きに合わせる必要があります。五島洋上ウィンドファームでは、陸上と風車を結ぶスタティックケーブル7.3kmと、風車どうしを結ぶダイナミックケーブル7.5km(いずれも22kV交流)が使われています(住友電工、2026年1月)。

タービンの暴風時運用

風速が機種ごとに決められたカットアウト風速を超えると、タービンは発電を止め、ブレードをフェザリング(風に対して平行な角度に回転)して風荷重を小さくします。マグナス式風力発電のように、より強い風まで発電する方式(10kW機の仕様で風速35m/sまで)も開発されているが、現在の浮体式洋上風力はプロペラ式タービンが主流のため、台風時は発電停止して構造の保全を優先します。

世界の浮体式洋上風力プロジェクト

世界の主要浮体式洋上風力プロジェクト比較
プロジェクト名 国・海域 容量 基数 浮体形式 稼働年
Hywind Scotland 英国・スコットランド沖 30MW 5基(各6MW) スパー型 2017年
WindFloat Atlantic ポルトガル・大西洋 25MW 3基(各8.4MW) セミサブ型 2020年
Hywind Tampen ノルウェー・北海 94.6MW 11基(各8.6MW) スパー型 2023年
五島洋上ウィンドファーム 日本・長崎県五島市沖 16.8MW 8基(各2.1MW) ハイブリッドスパー型 2026年
Provence Grand Large フランス・地中海 25MW 3基 TLP型 2025年

※出典:Equinor・EDF・五島フローティングウィンドファーム合同会社の発表(2026年10月確認)などをもとに編集部整理。

浮体式洋上風力は2009年のHywind Demo(ノルウェー、2.3MW)を皮切りに世界各地で実証が進んでいます。2026年時点で商用運転中の主要プロジェクトを整理します。

ノルウェー・Hywindシリーズ

Equinor社のHywind Scotland(30MW、5基×6MW)は2017年に商用運転を開始した世界初の浮体式洋上ウィンドファームです。Equinorによると、運転開始以来、毎年、英国の洋上風力発電所の中で最も高い平均設備利用率を記録しています。Hywind Tampen(システム容量94.6MW、11基。風車は8MWから8.6MWに増強)は2023年夏に全面運転に入り、2025年の設備利用率は51%を超えました。石油・ガスプラットフォームのSnorreとGullfaksに電力を供給しています。

韓国・Ulsan Gray Whale

韓国の蔚山沖では、Ulsan Gray Whaleをはじめ、複数の大規模な浮体式洋上ウィンドファームが計画されています。韓国政府は2025年12月、2030年の洋上風力の目標を、それまでの14.3GWから10.5GW(運転中と建設中の合計)に改めました(GWEC、2026年)。

欧州のその他のプロジェクト

ポルトガルのWindFloat Atlantic(25MW、3基)は2020年に稼働を開始し、セミサブマーシブル型浮体の商用実績を築いました。フランスでは、地中海のProvence Grand Large(25MW)が2025年6月に全面的に運転を始めました。英国のScotWind入札では複数の浮体式プロジェクトが選定されており、2030年代に数GW規模の浮体式市場が形成される見通しです。

日本の浮体式ポテンシャルは約780GWだ

環境省の再生可能エネルギー情報提供システム(REPOS)の資料によると、洋上風力の導入ポテンシャルは着床式が33,734万kW(約337GW)、浮体式が78,288万kW(約783GW)です(令和元年度の推計)。浮体式は着床式の約2.3倍にあたります。導入ポテンシャルは、風速や水深などの条件から設置できる量を見積もったもので、事業として成り立つ量とは別の数字です。

有望海域の分布

風力発電の適地として、北海道沖・東北沖・九州沖が特にポテンシャルが高いです。再エネ海域利用法の促進区域は12海域あり、浮体式は長崎県五島市沖です。準備区域には、北海道島牧沖、岩手県久慈市沖、東京都の伊豆諸島の5海域、長崎県五島市南沖など、浮体式を想定した区域が入っています(2025年10月の整理)。排他的経済水域(EEZ)へ設置を広げる改正法は2026年4月に施行されました。

送電インフラの課題

浮体式洋上風力を大規模に導入するには、洋上から陸上への送電インフラが不可欠です。海底ケーブルの敷設コストは距離と水深で増え、洋上ウィンドファームから系統連系点までの距離が長いほど膨らみます。北海道〜本州間では、200万kW・約760kmの海底直流送電(HVDC)の基本要件が2024年4月に決まり、海域工事は8,700〜11,000億円程度と見積もられています(電力広域的運営推進機関)。実施案の提出期限は2026年12月です。

環境影響と漁業との共存

浮体式洋上風力の設置は海洋環境に影響を与えます。建設時の水中騒音が海洋哺乳類の行動を変え、送電ケーブルの電磁界が底生生物に影響する可能性があります。漁業との共存も重要な課題で、浮体式の係留範囲は漁業操業の制約となります。五島市沖では、地元の漁業者と協議を重ねて事業が進められました。欧州ではウィンドファーム内に漁礁効果が認められた事例もあり、海洋環境への影響は負の側面だけではありません。英国のRampion洋上ウィンドファームでは、基礎構造物の周囲に魚類やカニ類が集まる現象が確認されています。

浮体式のコストは着床式の約1.5倍と試算されている

洋上風力のコストにおいて、浮体式は着床式より割高です。浮体構造物・係留システム・深海域での施工がコスト増の主因です。

現時点のコスト水準

国の発電コスト検証(2025年2月)は、浮体式洋上風力について2040年の参考値だけを示しています。LCOE(均等化発電原価)は21.6〜21.7円/kWh(政策経費あり)で、同じ試算の着床式13.5〜14.3円/kWhの約1.5倍です(幅の両端どうしで比べると1.5〜1.6倍)。前提は建設費48.8万円/kW、運転維持費1.81万円/kW/年、設備利用率42.2%です。国内の大規模な浮体式の運転開始は2030年以降と想定されるため、足元のコストは検証されていません。

コスト低減のロードマップ

国の試算は、米国の研究機関NRELの見通しをもとに、浮体式の建設費が2030年から2040年にかけて46%下がると仮定しています。低減の鍵は3つあります。第一にタービンの大型化(15MW級以上)による基数削減、第二に浮体構造の標準化・量産化、第三に施工技術の効率化です。ノルウェーのEquinor社は、Hywind Scotlandで先行のHywind Demoに比べて60〜70%のコスト削減を達成したとしています。足元では洋上風力全体で資材・工事費が上がっており、費用が一方向に下がり続けるとは限りません。

補助金・支援制度の活用

グリーンイノベーション基金の「洋上風力発電の低コスト化」プロジェクトは国費の上限が2,109.7億円で、このうち浮体式洋上風力の実証事業に上限850億円、過酷海域での実証事業に上限350億円が充てられています(2025年11月改定の計画)。再エネ海域利用法の適用外の浮体式洋上風力の価格は36円/kWhで、2025〜2027年度の3年度とも同じです。着床式(同法の適用外)は入札で決まり、上限価格は事前非公表です(資源エネルギー庁)。

台風を味方にする発想が日本の強みになる

台風は平年で年25.1個発生し、そのうち11.7個が日本に接近します(気象庁の平年値・1991〜2020年の平均)。台風を脅威ではなくエネルギー資源として活用する発想が、日本の浮体式洋上風力の独自性です。

台風時の発電可能性

現行のプロペラ式タービンはカットアウト風速を超えると発電を停止するため、台風のエネルギーを直接利用できません。台風時にも発電を継続できる技術として、マグナス式風力発電やダウンウィンド型タービン(風下側にローターを配置する設計)の研究が進んでいます。将来的に台風時にも安全に発電できるタービンが実用化されれば、浮体式洋上風力の経済性は飛躍的に改善します。

日本発の技術で世界市場へ

台風・地震・深海域という日本特有の厳しい条件で培われた浮体式技術は、同様の条件を持つ東南アジア・太平洋島嶼国・カリブ海地域でも需要があります。日本が浮体式洋上風力の技術開発でリーダーシップを取れば、国内のエネルギー安全保障と技術輸出の両面で大きなリターンを得られます。戸田建設は、ハイブリッドスパー型の浮体を世界で初めて実用化しました。日本企業がこの市場でシェアを確保できるかは、今後5〜10年の技術開発と実証の蓄積にかかっています。

浮体式洋上風力の最新動向を追うための情報源

浮体式洋上風力は技術・政策・市場のすべてが急速に動いている分野です。正確な判断には最新情報の継続的な追跡が欠かせません。

国内の公的情報源

NEDOの「洋上風力発電技術研究開発」ページでは浮体式の技術開発状況と成果が公開されています。経済産業省の「洋上風力産業ビジョン」と再エネ海域利用法に基づく促進区域指定の情報は、事業計画の策定に不可欠です。電力広域的運営推進機関の「広域系統長期方針」は送電インフラの整備計画を示す。

国際機関と業界団体

GWECの「Global Offshore Wind Report」は浮体式を含む洋上風力市場の最新データを毎年更新しています。WindEuropeとIEA Wind TCPの技術レポートは浮体式の技術トレンドと将来展望を提供します。Carbon Trustの「Floating Wind Joint Industry Programme」は浮体式に特化した国際共同研究プログラムで、技術課題と解決策に関する知見が集約されています。

学術・研究機関の情報

東京大学・九州大学・大阪大学の海洋工学研究室は浮体式洋上風力の基礎研究で国際的に評価が高いです。学術誌ではRenewable Energy、Ocean Engineering、Wind Energyに浮体式関連の論文が多数掲載されています。

浮体式洋上風力プロジェクトを理解する3ステップ
  1. 1
    設置海域の選定基準を理解
    水深が50mを超える海域が浮体式の対象。五島の設置海域は水深約130〜140mで、着床式より適地が広い
  2. 2
    FIP制度での収益試算
    再エネ海域利用法の適用外の浮体式は36円/kWh(2025〜2027年度)。国の2040年の試算は設備利用率を42.2%と置いている
  3. 3
    インフラ整備の課題を確認
    浮体式は陸地から遠い海域になるほど海底ケーブルコストが増大。港湾インフラの整備も同時に必要で、国の支援策と連携して計画する

よくある質問

浮体式洋上風力は台風で壊れないのか

台風を想定して設計・認証されます。風車の規格(JIS C 1400-1)では、クラスIの基準風速が10分間平均50m/s(最大瞬間風速に直すと70m/s)で、台風の来る地域向けにクラスT(同57m/s・約80m/s)が設けられています。戸田建設によると、2012年に設置した小規模試験機(実証機の2分の1の大きさ)は、設置後に大型の台風が2度通過して約10mの波と強風を受けましたが、風車に被害はありませんでした。五島市沖では、8基が2026年1月に商用運転を始めました。

浮体式と着床式のどちらが有利か

水深による。水深50m以浅なら着床式が経済的に有利、50m以上なら浮体式が唯一の選択肢となります。日本のEEZは大部分が水深50m以上のため、大規模な洋上風力展開には浮体式が不可欠です。

浮体式の設備利用率はどの程度か

Equinorによると、ノルウェーのHywind Tampenの2025年の設備利用率は51%を超えました。英国のHywind Scotlandは運転開始以来、毎年、英国の洋上風力発電所の中で最も高い平均設備利用率を記録しています。国の2040年の試算は、浮体式の設備利用率を42.2%(着床式は40.2%)と置いています。沖合の強い風を受けられるため、着床式より高い設備利用率が期待できます。

浮体式洋上風力の建設にはどのくらいの期間がかかるか

環境アセスメントを含めると計画から運転開始まで7〜10年が目安です。環境アセスメントに3〜5年、建設に2〜3年、系統連系と試運転に1年程度を要します。五島市沖は、2019年12月の促進区域の指定から2026年1月の商用運転開始まで約6年でした。

浮体式洋上風力に個人で投資できるか

直接的なプロジェクト投資は大規模な資金が必要だが、再エネ関連のインフラファンドやグリーンボンドを通じた間接投資は可能です。太陽光発電の導入と比べて風力は投資単位が大きいため、ファンドを通じた分散投資が現実的な選択肢です。

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この記事の執筆: Japan Energy Times 編集部
電気代・再生可能エネルギー・省エネの一次情報(公式統計・料金表・制度資料)を確認して記事を制作しています。
カテゴリ:風力発電

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